2013年1月1日火曜日

7つの誤解(後編)。


本日は7つの誤解後編です。

  1. 言語学習は難しい
  2. 言語学習には特殊な能力が必要である
  3. 習得したい言語が話される場所に行く必要がある
  4. 子供でなければ言語の習得は難しい
  5. 英語学校に通い、習う必要がある
  6. 言語習得のためには「話す」必要がある
  7. 時間を確保するのが難しい
もう、お馴染みになって来ましたでしょうか。
今日は後編ということで5〜7についてコメントをしたいと思います。

今回はやや重たい項目が含まれています。それは特に5番と6番です。

5、英語学校に通う必要がある。Steveはこれが誤解だと言います。実は私も渡米前に、「英語学校は行かなくてもよい」という話を聞いた事がありました。しかし「何故なのか」と言う点について、全く理解をしていませんでした。そして心のどこかで、「とは言うものの、英語を体系的に学ぶ事は効果的なはずだ」と考えていました。

Steveの言葉をそのまま引用します。

「教室はおそらく経済的だろうし、他の学習者と出会うのに最適な場所でもある。しかしながら、言語を学ぶには非効率な場所だ。教室に生徒が居れば居る程、非効率だ。そもそも言語は人から教われるものではない。学習者が自分で学ぶ事しかできない。体系立った文法の学習は、理解しづらく、覚えづらく、なおかつ実際に使いにくい。その証拠に、沢山の生徒たちが何年も学習しても、十分にコミュニケーションが取れないではないか。」(筆者訳)

英語学校から出される課題に真剣に取り組み、授業にも真剣に取り組んだにも関わらず、自身の成長に対してインパクトを得られなかった私に、この言葉は刺さりました。

思えば、はじめのセメスター、私のクラスは多くの時間を文法の学習に割いていました。もちろん全く無駄だというのではありません。時制について、助動詞について、新たな発見がありました。いわゆる「英語耳」の形成速度も早まったと思います。しかし、これらの学習が直接的に私の成長に「大きく」寄与した実感が、全くと言っていいほどなかったのです。クラスサイズも小さくありませんでした。一人の先生を十数名でシェアするのですから、一人当たりの先生の占有率は随分と低いものになります。


6、言語学習のために「話す」必要はない。これも衝撃的な響きがします。スピーキングはリスニング、リーディングやライティングと並ぶ四天王の一人だったはずです。それを「やらなくて良い」、とはどういう事でしょうか。

この点について、Steveの主張は複数の情報ソースに点在しています。まとめると次のようになります。

  • スピーキングは後に取っておける
  • それよりも多量の時間をリスニングに割く("Silent period"が必要)
  • スピーキングそれ自体は英語を自分の中に取り込む作業ではない(つまり"Out put" であるから)
  • 便利なフレーズ集を頭に叩き込んで「話す」必要もない
  • すなわち、多くの日本人(私もそうでした!)が好むように「英会話」を通して英語学習をしても上達は遅い
  • 英語を学ぶために「話す」のではなく、英語を「話す」ために学ぶ(「聞く」、「読む」=インプット)のだ
  • そしてそのインプットの必要量は非常に大きいため、多量の時間がかかる

私なりの解釈はこうです。「『英語を話す』ということはアウトプットである。このアウトプットを行うためにはどうしても在庫が必要になる。この「表現の在庫」を獲得するためにインプットを行う必要がある。インプットとはつまり。『英語を聞く(そして読む)』ことに他ならない。」

私自身、以前よりこの「公式」自体は理解していたつもりでした。それは「知らないものを出せない」に決まっています。しかし「何をどれだけインプットすれば良いのか」に関してはハラオチしていませんでした。

このSteveの主張を裏付ける例として、私自身のエピソードをお伝えします。私は渡米前に準備と称して、長い間カフェでのマンツーマン形式のレッスンをしてきました。もちろん相手はネイティブスピーカーです。つまり「英会話」ですね。3年程、週に一度、1時間程カンバセーションをしていました。もちろんDefensive なレベルの英語力は付いたでしょう。外国人慣れをする、という意味でも効果的だったかもしれません。しかし、すでに皆さんがご存知の通り、あくまでDefensiveなレベル留まりです。インプットの量が圧倒的に足りていなかったのです。

7、とはいうものの時間を確保するのが難しい。たしかに、現代人の、特に会社勤めの方の日常は、多忙を極めます。自民党により培われ、民主党によりとどめを刺された我が国の経済政策的失政は、この忙しさに追い打ちをかける一方です。

有名な「1000時間ルール」というものがあります。ご存知の方も多いかもしれませんが、これは「何かをマスターするには1000時間を掛ける必要がある」というもので、1年を掛けてこれを実行しようとした場合、1日あたり3時間を費やす必要があります。

多くの自己啓発書、あるいは英語学習本によると、「1日3時間でいいんだ。それでできるようになるんだ。だからやれ!」となっています。

しかしながら、多忙を極めるビジネスパーソンにとって1日の中の3時間は決して少ない時間ではありません。そもそも他に勉強しなくてはならない事が山ほどあるビジネスパーソンが、1日3時間も割けるでしょうか。ましてや1000時間経って、「ハイ、終了!」とできる様な性質ものでは、英語は残念ながらありません。

この点に付いてSteveは「怠惰になれ」と言います。できるだけ体力を使わずに、スキマの時間を使って「聞く」事が大事だと言います。iPhoneをはじめとするiPodの類いはこれを可能にします。

通勤の電車の中で、料理や片付けをしながら、散歩の最中に、聞く。しかし彼は間違っても「聞き流せ」とは言いません。また結果的に1000時間を掛けなくて良いとも言いません。きっと彼は「1000時間なんて全然足りない!」と言うことでしょう。逆に大量の時間が掛る事を認識した上で、現実的に「チリを集めて山にしよう」と言うのです。

何をどれだけ聞くのか、また、具体的に「聞く」とはどういう事なのか。この点に付いては非常に重要ですので、別の項目で改めてSteveと、そして自身の考えをお伝えします。

読んでいただいて、ありがとうございます。


※文中のSteveの言葉の引用は、SteveのYou tube 上での発言、Pod cast での主張等、Web上に点在するものを総合的に集めています。万一ご希望であれば各ソースをお伝えしますのでご連絡ください。

2012年12月27日木曜日

7つの誤解(前編)。



さて、前回はSteve Kaufmann という人をご紹介し、彼の主張する「7つの誤解」をお伝えしました。
  1. 言語学習は難しい
  2. 言語学習には特殊な能力が必要である
  3. 習得したい言語が話される場所に行く必要がある
  4. 子供でなければ言語の習得は難しい
  5. 英語学校に通い、習う必要がある
  6. 言語習得のためには「話す」必要がある
  7. 時間を確保するのが難しい
という内容でした。

ここから少しだけ、各項目についてコメントしたいと思います。
今回は前半、1〜4についてです。

1、2、においてSteveは、「言語学習は特別な能力が必要なものでもなければ、特に難しいものでもない。」としています。「もし難しい場合があるとすれば、それはどうしてもやりたくない場合だけだ」と。

面白いエピソードを一つ紹介します。私の友人に言語教師がいます。意見を聞きたかったので彼にビデオを見てもらいました。彼は日本語も教えているので、ビデオの中のSteveの日本語能力が如何に高いかが瞬時に分かりました。そして「この人は特殊だから参考にしない方が良い」とアドバイスをくれました。

これがまさにSteveの言いたかった「誤解」なのだと思います。Steveは言います。「この手の評価が一番悩ましい。自分は多大な時間を割いて来た。努力の結果だ。決して特殊能力では無い」と。

3、現地に住む事のメリットについて、彼は「沢山の移民がDefensiveなレベルの英語力でとどまっているのを見て来たし、語学留学に来る留学生で実際に英語力が向上するのは10%~20%だ」と言います。つまり、「あまり無い」と言っています。

これを読んでいる方の中にも「現地に居るアドバンテージは大きいのだろう」と思う方がいらっしゃるかもしれません。しかしながら、私も経験から断言できます。言語習得だけをみた場合、現地に行くメリットは決して大きいものではありません。

念の為に付け加えますと、メリットが「全く無い」と言っているわけではありません。極めて少ないと言っているのです。これは言語習得に限っての話です。私は個人的に留学をして大変良かったですし、すべての留学未経験の方に、強くお勧めします。しかし私がお勧めしたい理由は語学のメリットの点から来るものでは無いのです。

Steveが言う「移民の英語力」に関しては、レストランや店員さんとしての彼らと接する中で、私も実際に見てきました。もちろん人にもよるのでしょうが、その英語力は決して高いものではありません。都心を離れたチャイナタウンなどでは英語が通じない事すらあります。生活するだけであるならば、Defensive なレベルで事足りてしまいます。

4、に関してSteveは我々に希望を与えてくれます。彼は55歳を超えてから4つの言語を身につけたと言います。すでに60歳を超え、今もなお、新しく韓国語やチェコ語に挑戦しています。仮に彼がスーパーマンだったとしましょう。それでも私も一つの言語くらい身につけられるのではないでしょうか。

また、年齢を重ねる事により、むしろ効率が上がっているそうです。学習者としてのレベルは後退しないはおろか、成長し続けていると言います。「大人に必要なのは、失敗を恐れずに試そうという心構えと、真にコミュニケーションしたいという欲求だ」と彼は言います。

これで年齢も言い訳にできなくなってしまいました。問題は年齢ではなく、方法にあったのです。


後半に続きます。

2012年12月26日水曜日

1本のYou Tube ビデオ。


(前回の続き)

さて、ここへきて英語習得について再考しなくてはならなくなってしまったわけです。思いついたのは、You Tubeなどで英語を自在に操る日本人の動画をみつけて、そこからヒントを得ようということでした。思いのほか様々な情報を得る事ができました。

日本人スポーツ選手が英語のインタビューに答えているビデオや、タレントの赤西仁君が英語が流暢である、ですとか、三島由紀夫が英語が上手であったなど周辺の情報が手に入りました。しかし、なかなか「効果的な英語上達」にダイレクトに効く情報を手に入れる事はできませんでした。

ところが、さすが、筆者が21世紀の屈指の発明と推すYou Tubeです。私の検索履歴や閲覧履歴から1本のYou Tubeビデオを推薦してくれました。

これがSteve Kaufmann (スティーブ・カウフマン)さんとの出会いでした。

後で知る事になるのですが、Steve Kaufmann さんは、もともとはカナダ政府の外交官でした。在職中は様々な国に滞在し、日本にも9年間いらしたそうです。経験を通して「外国語の習得」に対する考え方を確立し、その後「LingQ」という外国語学習支援サイトを立ち上げています。

英語を流暢に話す日本人を探していたのですが、日本語を流暢に話す外国人を見つけてしまいました。

はじめはただ単に、「随分日本語を上手に話す方だなあ」という印象をもっただけでしたが、ビデオの内容を良く聞いてみると、実に言語習得に対して真摯に向き合っている事、カウフマンさんが大変経験が豊富な事、そして確立した方法論に自信を持っていらっしゃる事などが伝わってきました。そして何よりもそれを実践し、You Tube上で(日本語を使う事によって)証明していました。

この方は本物かもしれない(失礼!)と思いました。

聞けば、10以上の言語について話す事ができるとの事で、You Tube上にいくつものビデオを、いくつもの言語で載せていました。もちろんメインは英語のビデオになるのですが、日本語のものもいくつか発見する事ができました。

こちらは藁をも掴む思いですから、彼が上げているビデオを、(日本語と英語のものだけですが)かたっぱしから確認しました。日本語ネイティブか、英語ネイティブか。その差こそあれ、外国語をできるだけ効率的に習得するということに変わりはありません。そして、これらのビデオは私が陥っていたいくつもの過ちから救い出してくれる結果になりました。

ここで、彼の主張の一つを簡単に紹介したいと思います。

彼は英語学習者の陥りやすい誤解7つを指摘し、「これらは間違いだ」としています。

  1. 言語学習は難しい
  2. 言語学習には特殊な能力が必要である
  3. その国で生活する必要がある
  4. 子供でなければ言語の習得は難しい
  5. 英語学校に通い、習う必要がある
  6. 言語習得のためには「話す」必要がある
  7. 時間を確保するのが難しい

繰り返しになりますが、Steveは、これらが「誤解である」と主張します。私は今では実体験を元に、これらの主張に完全に同意する事ができます。特に3、5、6、は、もしかしたら誤解されている方が多いのではないでしょうか。

次回は、上の各項目について少し詳しく触れたいと思います。

最後に私がはじめて見た彼のビデオを紹介します。彼の日本語が如何に流暢か、皆さんも驚かれると思います。





2012年12月25日火曜日

やっぱり結局、英語力だった。



とても長い期間、更新が滞ってしまいました。

と言っても、更新をしていなかった間、決してただ遊んでいた訳ではありません。

プロフィールにもある通り、2012年1月より、ニューヨーク大学とグローバルエデュケーション株式会社の提供するグローバルサーティフィケートプログラムに参加していました。「このプログラムについて行くのに必要な事」に多量の時間を割いていました。

何にそんなに時間が掛っていたのか?ですが、やはり、とにもかくにも英語力、です。

私の参加していたプログラムは、英語の授業+ビジネスの授業という構成です。このビジネスの授業についていくためには、やはり英語力が要されます。ついて行くだけでは無く、授業で展開されるナレッジを本当に「ものにする」には相当の英語力が要されます。

もちろん授業によってはインタラクティブなやり取りが必要とされます。

各授業のGrade(成績)の決定要素には決まって"Class Participation" の項目があり、多くの場合これはAttendance(出席)とは切り離され、「どれだけ積極的に参加したか」が成績に影響してきます。

「積極的に参加する」とは、質問、発言を適宜行い、講師、あるいは他の学生とInteractiveなやり取りをする事に他なりません。講師の、または他の学生の話のMain Pointを正確に理解し、適切な質問・回答を瞬時に用意し、実施する事が求められます。学生同士のInteractiveなやり取りから「気づき」を促す形の授業もあります。

これを英語ネイティブでない学生が行うのは至難の業です。例え日本語であったとしても時に難しいでしょう。つまり相当高度なレベルでの英語使用能力が求められます。

もちろん、授業によっては英語ネイティブでない学生が多数参加するものもありますし、Professor陣に、非ネイティブである事の大変さを理解していただける場合がほとんどです。また、多くの場合、我々ノンネイティブが立てる"Noise"はチャレンジとして歓迎されるでしょう。

しかし、できれば本来の形に近い形で参加したいし、せっかくの授業の機会を物にしたいというのが多くのノンネイティブの本音ではないでしょうか。100%である必要は当然無いのですが、できるだけ100%に近づける努力をする必要があり、それは、具体的に言えば、やはり英語力を1ミリでも上げる事に他なりません。

そんなわけで、相当早い段階で、「これはまずいぞ」という事になったのです。

当然、日本で事前に準備もしていました。しかし「私がやっていた準備」は全く通用しませんでした。

「でも英語の授業もあったんでしょう?」とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。

その通り、午前中は英語の授業がありました。そこで私も、はじめのセメスターは様子を見ることにしました。「英語の授業に参加しているのだから、きっと伸びてくるに違いない。まずはとにかく授業に集中して、出された課題をきっちりやろう」と。ところが、はじめのセメスターが終わる頃になっても、上の文章で述べた様な、必要とされるレベルの英語力を、相変わらず持ち合わせない自分が居ました。

英語圏に住み、毎日英語の授業があり、宿題も大量にあり、夜の授業ももちろん英語で、これまた沢山の宿題が出る。これをきっちりやっているにも関わらず、伸びない。いえ、正確には伸びていなかった訳ではないのでしょう。しかし、必要とされるレベルから考えると、「微々たるインパクトであった」と言わざるを得ません。

2011年9月に結婚し、日本には妻を置いて来ています。30代になってからのチャレンジは、決して一般的に言ってリスクが少ないものではありません。ここで、何も得られずに帰って許されるはずがありません。

そんなこんなで「このままでは相当やばいぞ!」という事になりました。

ここからは必死で効果的な方法を探す事になります。何しろ「英語の授業」という、もっとも期待していた武器が火を吹かないのですから、こちらは丸腰同然です。(注:英語の授業を完全に否定するわけではありません。後ほど詳述します。)日本で「英語の勉強法の勉強」は一通りしていたはずでした。Dictation(英語の書き取り:英語を聞き取った先から書いて行く)が効果的である事も知っていましたし、はじめのセメスターからすでに実践していました※。

※英語の授業の中で、Matt Cuttsの有名なTED Talk, 「Try something new for 30 days」が取り上げられ、「英語について何かを30日間チャレンジしよう」という課題が最初のセメスター通して設定されていました。Dictationが効果的であることを知っていた私は、ここでのチャレンジ対象としてDictationを選んでいたのです。今思えば、この時のDictationの対象に問題がありました。
http://www.ted.com/talks/matt_cutts_try_something_new_for_30_days.html

何が効果的なのか、模索する日々が続きます。そんな中1本のYou tubeビデオに辿り着きました。このとき5月。ニューヨークは厳しい冬を終え、短い春の訪れとともに、すでに時折、夏の暑さが見え隠れしていました。


続く


2012年5月9日水曜日

グローバルイングリッシュ


今、主なスケジュールとして、日中を語学に、夜の時間を専門コース(僕の場合はマーケティング)に費やしています。

日中に通っているAmerican Language Institute(以下ALI)というNew York University(以下NYU)付属の語学教育機関には、同じように”英語”を課題とした学生が各国から集まっています。

クラスサイズは10名~15名程度。
みな出身地は様々で、サウジアラビア、韓国、中国、トルコ、スペイン、ブラジル、コロンビア、台湾、リビアなど多岐に渡ります。感覚値にはなりますが、サウジアラビア、韓国の2カ国勢だけで、全体の6割程度を占めるのではないでしょうか。

聞いた話ではありますが、サウジアラビアでは国を上げて英語教育をサポートしており、国と企業の支援のもと、留学が奨励されているとのことでした。

また、韓国も、一流企業に入るための登竜門として、留学が当然のごとく位置づけられており、サムスンやLGなど、名だたる企業に入るためには、TOEICで高得点を取る事が義務づけられているそうです。

そういった背景が、学生の出身国の割合に大きく影響しているようにも思います。

一方、我々日本勢はどうかと言いますと、この中では決して多数派ではないようです。

当然、クラスの中ではこれら各国の学生と「英語」を共通言語としてコミュニケーションをするのですが、この中で驚いた事があります。

それは各国の「英語」が存在する、ということです。

皆、(当然自分も含め)まだまだ英語の学習途中にありますから、流暢とはほど遠く、自国の「クセ」を大きく引きずった「色んな英語」がクラスの中にあふれる事になります。

例えば、先のサウジアラビアであれば、There is が、ゼラリズになる。また、韓国であれば、Fの発音がPになることがある。と言ったことが例に上げられます。Coffeeであればコーピーのように。

単語一つの発音だけでなく文となった時のイントネーションにも独自色を感じます。

我々日本もクセを持っているでしょう。カタカナ英語が一例になるかと思います。各国の学生からすると、日本も変だな~と思われているに違いありません。

このようなノンネイティブの使う英語を、巷では「グローバルイングリッシュ」と呼ぶそうです。

この中でコミュニケーションを取るためには、当然この「グローバルイングリッシュ」を聞き取る必要があります。

これが中々に難しい。

もちろん、個人差もありますし、よりネイティブの発音に近づけるように皆努力していますから、先の例は大げさなのものだとは思います。

しかし、完全に「クセ」が抜けるにはきっと何年も掛るのでしょう。そんなに悠長なことは言ってられません。

ノンネイティブが英語だとして使う言語は多少なりとも各国のクセが反映されることを覚悟する必要があり、これがまさに我々が習得を目指す所の「グローバルイングリッシュ」なのでしょう。

「グローバルイングリッシュ」は、「ネイティブイングリッシュ」と比較して聞き取りがさらに難しい可能性がある、ということが、実際に体感をしてみて初めてよくわかりました。

ニューヨークは特に沢山の人種が入り交じっています。

街中でも「グローバルイングリッシュ」でのやり取りが日常です。

ゴールはまだまだ遠いですが、「グローバルイングリッシュ」の習得には最適なこの街で、各国の皆さんと一緒に切磋琢磨していきたいと思います。

次回は気になる授業の内容について、です。

乞うご期待!

(続く)

2012年3月13日火曜日

Introduction  『実感。要SHIFT。』



ニューヨーク到着からほぼ一ヶ月半。
初めての長期海外留学生活。

生活のリズムを掴むまでにかなりの時間を要しましたが徐々に色々と見えてきました。

この街は、ダイナミックで、忙しく、常に動いており、イエローキャブのクラクションや工事現場の爆音、NYPDやFDNYのサイレンは、それこそ一晩中鳴り止む事がありません。

正直、はじめは戸惑うことばかりでした。

カフェやデリのいわゆる「店員さん」のホスピタリティは、日本のそれとはだいぶかけ離れています。

コインランドリーのおばちゃんは常にケンカ腰。
もちろんマックにスマイルなんて売ってません。

日本のサービス基準に慣れきっていた身としては、驚く事ばかり。

しかしそこは、

「When in Roma, do as the Romans do. 」

「早く慣れて、順応するしかない!」と開き直ってみると気も幾分楽になります。

よく耳にしますが、まさにココは『人種の坩堝』。街中には様々な『イングリッシュ』が溢れています。アメリカンイングリッシュ30%、各国の言語10%、ノンネイティブのイングリッシュ60%・・・と行った所でしょうか。

この『ノンネイティブのイングリッシュ』がかなりの曲者です。

普段使いの飲食店では、ほぼノンネイティブのイングリッシュスピーカーが対応しています。

これがはじめは全くわかりませんでした。

無愛想で聞き取りにくい『エニシングエルス?(怒)』に戸惑うばかり。

チャイニーズイングリッシュにアメリカ人がタジタジしている場面にも遭遇しましたが、まるで、聞き取れないアメリカ人が悪いんだと言わんばかり。

この街で生活するには、タフさが求められます。

そして「ハイコンテクスト社会」に慣れた自分を徐々にシフトして行く必要があります。

もちろん、日本人としての美徳を損なう事無く。


ほぼ同一のアイデンティティを共有する仲間の中から、ポーンとサラダボールの中に飛び込むと、当然の事ながら、自分のアイデンティティの輪郭が浮き彫りになります。

自分はアジア人であり、日本人であり、日本語話者なんだ・・・と、当たり前の事を強烈に突きつけられます。

最も過酷なダイバーシティの海だと思われるNYを、果たしてどのように泳ぐ事ができるのか・・・

一人のアジア人がニューヨークで学ぶ、英語やビジネス、カルチャーをできるだけリアリティを保ってレポートできればと思います。

約1年をかけて、アメリカ、そしてニューヨークの「強さ」の秘密に迫ります。

どうぞ、おつきあいください。




筆者、まだ雪の残るセントラルパークにて